日当たりだけで選ぶのは間違い!南側道路の間取りで絶対に知っておきたいこと

注文住宅を土地から検討する際、土地の接道の方角は重要なポイントの1つです。

一般的には「日当たりが良いから南側道路にしよう」と考えがちですが、実は同じ南側道路であったとしても日の当たり具合は大きく変わります。

そこで本記事では、南側道路のメリット・デメリットとともに絶対に知っておきたい南側道路に適した間取りをご紹介します。

絶対に後悔しない家づくりをするために、本記事を参考に正しい家づくりの知識を習得されてください。

南側道路が人気の理由

南側道路が人気のある理由は、なんといっても日当たりの良さです。敷地の南側が道路のため、家に差し込む光をさえぎる建物がありません。

では日当たりが良いことによって、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

  • 南側にバルコニーや物干しスペースを設ければ、洗濯物が乾きやすくなる
  • 南側にお庭や大きな窓を設けることで開放的な空間を演出できる
  • 日中は日が差し込みやすいので、照明や暖房にかかる光熱費を節約できる

南側道路だからこその日当たりよ良さによって、上記のように様々なメリットがあります。

上記に加えて、「資産価値が高い」ということも南側道路が選ばれる理由のひとつです。人気の高い南側道路の土地は高値で取引される傾向にあるため、将来何かの事情で土地を手放さなければならないケースも想定すると、考慮しておきたいポイントです。

南側道路のデメリット

日当たりが良いという理由から先述のようなメリットのある南側道路ですが、一方で南側道路だからこそのデメリットがあることも事実です。

プライバシーへの配慮が必要

南側に道路があるということは、それだけ人の目に触れやすいということです。

南側道路の家では、日当たりの良さを活かして1階にリビングと大きな窓を作ることが多いです。一方で日当たりの良い反面、道路から室内が見えないような工夫をしなければ、人目が気になりストレスを感じた生活を送ることになりかねません。

周辺環境に左右される

実は「南側道路だから日当たりが良い」とは限りません。もし道路を挟んで向かい側にマンションなど大きな建物がある場合は、少なくとも1階の日当たりは悪いことが想定されます。また、その土地の左右に大きな建物が建っている場合も同様に日当たりが十分でないことが想定されます。

その他にも、周囲の土地が空地だった場合は今後新たに背の高い建物が建設されるケースも考慮をしておかなければなりません。南側道路であるということに満足せず、周辺の環境にもしっかりと目を配ることが大切です。

間口の広さにより日当たり具合が変わる

間口とは土地や建物の道路に面した幅のことで、一口に南側道路の土地といっても間口が狭い土地もあれば広い土地もあります。

間口の狭い南側道路の土地とは縦に長いのことであり、間口が狭い土地であるほど日の当たりる面積が小さくなってしまいます。つまりは、間口をどのぐらい広く確保できるかで日当たりの具合が変わってきます。

南側道路の場合、南側に玄関を作ることが基本的な設計方針です。例えば間口の狭い南側道路の土地に南側玄関を作った場合、残りの面積が日の当たる面積になってしまいますので日当たりの良さは制限されてしまいます。

南側道路を検討する際は、間口の広さにも十分注意を払う必要があります。

南側道路に適した間取りとは?

人気のある南側道路ですが、「日当たりが良さそう」という理由だけでは選ぶのはリスクがあることをご理解いただけたかと思います。このようなリスクを解消し、日当たりが良いという南側道路のメリットを最大限に活かすためには、南側道路に適した「間取り」を知っておく必要があります。

南側道路の間取りを検討する際に絶対に知っておきたい4つの間取りを解説します。

  • 南側には庭や駐車場、目隠しフェンスを設ける
  • 玄関の位置を工夫する
  • ベランダやリビングを2階にする
  • 吹き抜けリビングにする

南側には庭や駐車場、目隠しフェンスを設ける

日が差し込みやすいよう南側道路のすぐそばに窓を設置してしまうと、日当たりが良い反面人目に触れやすくなるというデメリットがありました。そこで、南側には庭や駐車場を設けて家と道路の距離を空けることで、人目を遠ざけることが可能になります。

また庭にする場合は、目隠し用のフェンスを設けることもおすすめです。目線の高さにフェンスがあることにより家の中が見えないため、人目を気にする必要がなくなります。

玄関の位置を工夫する

間口が狭い南側道路の土地の場合、南側に玄関を設けると日の当たる面積が限られてしまいます。そのため、玄関の位置が重要なポイントです。

もっともおすすめは、L字型の間取りにして空間部分に駐車スペースを確保し、その駐車スペースの奥側に玄関を配置する間取りです。これにより、日当たりを確保することができるとともに駐車スペースがプライバシーを守る役割を果たしてくれます。

都心部などコンパクトな土地の場合は、この間取りがおすすめです。

もし敷地に余裕がある場合は、南側ではない側面に玄関を作ったり、もしくは独立した玄関を設けたりする方法もあります。この設計にすることにより、南側の間口を全て窓にすることができるため、南側道路の日当たりの良さを最大限活かすことができます。

ベランダやリビングを2階にする

周囲に背の高い建物がある場合やプライバシーを守るために先述した庭や駐車場を設けるスペースがない場合は、2階にベランダやリビングのある間取りがおすすめです。南側道路に日当たりの良さというメリットを活かしつつ、通行人の視界にはいるということはありません。1階に設置するフェンスやブロックの費用を軽減することができます。

吹き抜けリビングにする

周囲に背の高い建物があり日当たりの悪いことが想定される場合、吹き抜けにすることも選択肢の1つです。吹き抜けにすることで本来2階の床になるはず部分がなくなりますので、1階まで光が届くようになり、明るく開放的な空間にすることができます。

まとめ

南側道路のメリットとデメリット、そして南側道路のデメリットを解消するために絶対に知っておきたい間取りをご紹介しました。

「日当たりが良いから南側道路にしよう」と考えがちですが、実は同じ南側道路であったとしても日の当たり具合には大きな差があるため、一概に「南側道路=良い家」ということは言えません。そこで重要なことが南側道路に適した「間取り」です。南側道路の特徴をしっかりと把握して、自身にあった土地や理想の間取りを見つけましょう。