地元工務店選びで失敗しないための7つのポイント

注文住宅を検討する際、多くの方が地元の工務店を選ばれます。なぜなのでしょうか。

地元工務店には大手ハウスメーカーと比較して以下の3つメリットがあります。

  • プランの自由度が高い
  • 価格が1~2割安い
  • 地元密着経営だから安心できる

しかしながら選ぶ工務店によってはこれらのメリットを享受できない可能性があるということを、どれ程の方がご存じでしょうか。

また「デザインや性能が良くて、営業担当者も親切で安心できるから」という理由で工務店を選らんでしまうと、工務店選びが失敗してしまう可能性がとても高いということも多くの方が知らない事実です。

そこで本記事では地元の工務店選びで絶対に失敗をしないためのポイントを7つご紹介します。理想の暮らしを手に入れるために、本記事を参考に地元工務店選びで失敗しないための正しい知識を習得されてください。

そもそも、工務店とは?

工務店とは、大手ハウスメーカーよりも狭い施工エリアで注文住宅工事を請け負う住宅会社のことです。工務店の中には複数地域に事業を持っており、施工エリアが県内や他県まで及んでいる会社もありますが、多くの工務店は社員数10名未満の小規模なスタイルで経営をしています。

地元工務店選びで失敗しないための7つのポイント

地元工務店選びで失敗をしないために、特に重要な7つのポイントをお伝えします。

もし現在検討している工務店がある場合は、この7つのポイントを軸にもう一度見直してみましょう。その工務店に依頼をして本当に間違いがないかが分かるはずです。

  1. 注文住宅事業が主体の工務店を選ぶ
  2. 理念や強みがハッキリしている工務店を選ぶ
  3. 施工を下請け会社に丸投げしていないか
  4. 営業担当者は信頼できるか
  5. 倒産する可能性はないか
  6. 契約後のコミュニケーション体制が整っているか
  7. 「完成保証制度」は利用可能か

1.注文住宅事業が主体の工務店を選ぶ

工務店の中には注文住宅事業だけでなくリフォーム事業や建売事業を営んでいる工務店もあります。注文住宅事業はリフォームや建売とは異なり、顧客の様々な要望に応えるための専門性や、関係各所と調整をしてスケジュールどおりに施工を進める管理能力など、より高いレベルでの業務遂行が求められます。

そのため例えばリフォーム事業が主体で、注文住宅の年間施工棟数が1~2棟の工務店の場合、デザイン・間取り・設備・素材などの細かな要望が通らないケースが多いと考えられます。また注文住宅における知識や技術は日々進歩しますが、そういった最新の知識や技術に追いついていないケースも想定できます。

注文住宅事業が主体であるか、もしくは注文住宅部門・リフォーム部門のように部門ごとに分かれているかを必ずチェックしましょう。

「10年以上地元密着経営をしている工務店だから」という理由で工務店を選んでしまうと、失敗の原因になります。

2.理念や強みがハッキリしている工務店を選ぶ

成功している地元工務店は、自社の理念がハッキリしているとともに、得意分野が明確です。工務店のホームページやSUUMO・HOME’Sなどのポータルサイトにしっかりを目を通し、その工務店の理念が明確かどうか、得意分野が他社とどう異なっているかを確認しましょう。

また、営業担当者へ直接質問をする方法もおすすめです。

「他社にはない貴社だけの強みをひとつだけ教えてください」と質問をして、すぐに返事が返ってこない場合や、他社でも通じるようなありきたりな回答、1つではなく5つも6つも強みが返ってくる場合は、理念や最大の強みが明確でない可能性が考えられます。

3.施工を下請け会社に丸投げしていないか

注文住宅を自社で施工している会社は、そう多くはありません。大手ハウスメーカーであっても、そのほとんどが施工を外注をしています。そのため現場の施工管理を外注先に丸投げしていないかどうか注意をする必要があります。現場を指揮する現場監督は自社社員かを必ず確認をしましょう。

現場監督はスケジュール管理だけでなく、施主様の要望どおりに工事が進んでいるか、自社の強みが細部にまで反映されているかなどをチェックする非常に重要な役割です。この現場監督が自社社員かどうかによって、その工務店の家づくりの姿勢が分かります。

また一般的に1名の現場監督が十分に監督できる現場数は2つまでと言われています。自社社員だった場合でも、その現場監督がいくつ現場を持っているかについても必ず確認をしましょう。

その他にも「工程管理」「予算管理」「品質管理」の3つの管理体制が自社で整っているかどうか、また具体的にどのように管理するのかについても事前確認が必須です。

工務店の中には、現場監督だけでなく大工も自社社員として雇っているケースもあります。このような工務店は家づくりの責任をしっかりと自社で持ちたいということや、業界の大工不足に貢献したいというような強い信念を持っていることが多いので、信頼できる工務店である可能性が高いと言えます。

ホームページのスタッフ紹介ページや会社紹介ページなどで分かりますので、必ずチェックをしましょう。

4.営業担当者は信頼できるか

顧客の多種多様な要望をしっかりとくみ取り、それを設計士や家づくりに反映をさせることが営業担当者の仕事です。つまりは営業担当者の力量次第で、家づくりが成功するか失敗するかが決まるといっても過言ではありません。

担当者がしっかりと要望を聞き取ってくれるか、期待を超える提案をしてくれるか、会話やメール等によるやり取りをしていて不安がないか、などをしっかりと確認しましょう。

5.倒産する可能性はないか

経済状況やライフスタイルの変化などが理由となり、注文住宅の着工数は年々減少傾向にあります。その影響を受けて、実は毎年3%程度の工務店やその下請け業者が廃業になっています。

契約後の施工中に倒産をしてしまうと、その後の施工や資金面で大きな影響を及ぼします。また引き渡し後に倒産をした場合、アフターメンテナンスなどの適切な保証が受けられない可能性も考えられます。

顧客の立場から工務店の経営状態を把握することは非常に難しいのですが、完成見学会などのイベントが定期的に開催されていることや、ホームページの施工事例が定期的にアップされているかをチェックすることで、上手く受注が取れている工務店かどうかの判断材料にすることができます。

失敗しない工務店選びのために、出来る限りの情報収集をしましょう。

6.契約後のコミュニケーション体制が整っているか

契約後のコミュニケーション体制が整っているか確認することも、失敗しない工務店選びをするために非常に大切なポイントです。

契約後に営業担当者とコミュニケーションがとれなくなってしまうと、「スケジュールどおりに工事は進んでいるのか」、「要望通りになっているのか」などが分からず不安な気持ちになることでしょう。また、この工務店を選んで正しかったのかと後悔する気持ちになってしまうかもしれません。

施主様が毎週末現場に訪問できるわけではないということを考えると、スケジュール管理や仕様どおりに施工されているかなどの確認方法はどうなっているかは、必ずチェックしておきましょう。

7.「完成保証制度」は利用可能か

完成保証制度は、請負契約をした工務店が契約後から引き渡しまでに期間に倒産した場合、前払い金や他工務店への引継ぎ費用が保証される制度のことです。

この制度の使用可否は第三者機関が認定するのですが、もしこの制度の使用許可が下りない地元工務店の場合は、倒産の可能性があると考えたほうが良いでしょう。

まとめ

地元の工務店選びで失敗しないためのポイント7つをご紹介しました。

家づくりの過程において、「会社選び」は絶対に妥協をしてはいけないことのひとつです。

どの地元工務店に依頼をするかによって、あなたの思い描いた理想の生活が送れるかどうかが決まります。憧れの生活を手に入れるために、本記事を参考に失敗しないための地元工務店選びの知識を身につけてください。そうすれば、あなたにぴったりの地元工務店がきっと見つかるはずです。