外観は住宅の顔!アンティークな家の外観をつくる5つの要素と10の事例

家づくりにおいては、外観も住み心地や雰囲気を決める大切な要素です。特に『アンティーク調』というこだわりの強い家を建てる場合は、外観においても抜かりなくこだわっておきたいものです。

外観とは、言わば家の顔。顔は第一印象を決めてしまう大切なものです。

アンティークな外観とはどういったものなのか、魅力的な外観にするためにはどういった部分を意識すべきなのか、しっかりと考えておく必要があります。

そこで今回は、アンティークな家の外観についての5つの重要なポイントを整理してご説明します。実際の施工事10件もご紹介しますので、アンティークが好きな方はぜひ一度お読みいただき、外観づくりの参考にしてみてください。

アンティークな家を作る上で必要な外観の5つの要素

アンティークな印象を与える家の外観を作るために、おさえるべきいくつかのポイントがあります。その各ポイントをバランス良く工夫することで、外観はガラッと変わり、まるでフランスの農家を彷彿とさせるアンティークな外観が仕上がります。

おさえるべきポイントは以下の5つです。順にご説明します。

  1. 塗り壁
  2. 化粧屋根
  3. 丸窓
  4. 小窓(玄関脇)
  5. 目地なしタイル

1.塗り壁

住宅の外観の大部分を占めるのが外壁です。
外壁に関しては、素材選びからこだわることで家の風合いを大きく変えられます。

塗り壁とは自然素材を使って塗り込んだ壁のことを指し、手塗りによる独特な風合いを演出できます。特に漆喰による塗り壁はあたたかみのある味わい深さが特徴的で、フランスの片田舎にある農家などで多く見られます。白い漆喰壁はアンティークな部材とも非常に相性が良く、どんなデザインにも対応しやすいのでオススメです。

2.化粧屋根

化粧屋根とは、塗装を施した屋根のことです。

アンティークな家が並ぶフランスの片田舎では、その土地土地の素材を使用した塗料で屋根を彩るため、地域ごとに住宅の色合いは違っています。屋根の色合いが変わるだけで家の表情も変化するので、好みや全体とのバランスを考えて化粧屋根をどういった色にするか考えると良いでしょう。

アンティークらしさを出す上では、白や茶色、黒系の色合いはシンプルかつ合わせやすいので使い勝手が良い色です。色味を持たせたい場合は、あまり鮮やかすぎるトーンにはせずにあたたかみあるトーンや少しかすれたような色合いをチョイスすると良いでしょう。

3.丸窓

家のアクセントとして丸窓を部分的に設けると、日本家屋にはない異国情緒を感じるテイストが外観に生まれます。

アンティークな印象というものは、角ばったものよりも丸みや曲線を活かした方が作りやすいので、丸窓はアンティークらしいやさしく可愛い印象を加える要素として役立ってくれます。

4.小窓(玄関脇)

家の正面となる玄関では、ドアも重要ではありますが小窓も重要な要素です。

一般的には小さな窓の窓枠までこだわるケースは少ないかもしれませんが、ここに少しの工夫を加えることで家の表情が変わります。

窓枠やちょっとした装飾などに自然素材の木材を加えると、アンティーク感も生まれ、ほどよい存在感が全体を引き締めてくれます。木材の色味に関しては、屋根やドアとトーンを合わせても良いですし、遊びとして少し違った色合にするといった工夫もできるので、実は外観づくりの隠れたポイントなのです。

5.目地なしタイル

玄関までのアプローチ部分などにタイルを使用する場合は、目地のないタイルをオススメします。目地をなくすことでモダンさが抜け、古き良きフランス郊外の石畳を感じさせるような風景が生まれます。

表面も艶がなく経年加工を施したタイルにするとより味わい深い表情が出て、アンティーク感を演出できます。

アンティークな家の外観紹介

具体的にアンティークな家における外観はどういったイメージとなるのか、10件の施工事例をご紹介します。検討中の方はご自身のイメージを作りやすくなると思いますので、ぜひ参考にしてみてください。

  1. 収納をたっぷりつくり、奥様目線を大切にした家
  2. シンプルだからこその可愛らしさがある家
  3. 素朴さが魅力の可愛い平屋
  4. 別の世界へきたような雰囲気を持つおうち
  5. ため息がでるほど美しいリビングを持つ家
  6. 色合いが美しい柱や梁が素敵なお家
  7. 木と漆喰が美しく調和する家
  8. アプローチ階段が美しい外観をつくる家
  9. 開放感と落ち着いた雰囲気が調和する家
  10. 三角屋根のまるい塔がかわいいお家

1.収納をたっぷりつくり、奥様目線を大切にした家

木と漆喰の持つあたたかさを活かしたシンプルな外観は、周囲とも馴染みやすく、かつ可愛らしい印象です。ドアに使った木やベランダのアイアン柵、ポストなど、アンティーク感あるアイテム選びにこだわりました。

玄関までのアプローチには、石のステップをチョイス。手作り感を感じさせる粗削りな形状の石材が味わい深く、石でありながら柔らかな印象を与えてくれます。インターホン用の木柱も加工を施した素材を使用し、まるで長く使われてきたような風合いが魅力的です。

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収納をたっぷりつくり、奥様目線を大切にした家

 

2.シンプルだからこその可愛らしさがある家

輪郭はシンメトリーでシンプルな家らしい形に。ドアや窓によって左右非対称な表情を作り、ちょっとした工夫を添えています。屋根や庇、ポストと小窓の柵を黒で揃えて、漆喰壁の白と心地よいコントラストを生んでいます。

角度を変えて見ても、全体の色合いは白と黒のツート―ンでシンプルにまとまっています。しかし、各部分の素材選びによってアンティークな質感が生まれ、平凡になりすぎない工夫がされています。光に当たった漆喰は非常にあたたかみを感じ、思わずほっこりしてしまう外観です。

外観にアイテムが少ない分、ウッディーなドアの存在感が際立ちます。使用した木材は濃い色味の味わい深い経年加工を施したものを使用することで、ついつい触りたくなる質感のドアに仕上がりました。素敵な玄関は日常にちょっとした楽しみを与えてくれるので、こだわっておきたいポイントです。

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シンプルだからこその可愛らしさがある家

 

3.素朴さが魅力の可愛い平屋

日本家屋にも通ずるシンプルな平屋構造は、丸窓を添えることで欧風な雰囲気に仕上がります。小窓の扉には色の違う木材を組み合わせて、ちょっとした遊びを入れると、シンプルすぎない外観を作れます。

丸窓には細かい石の装飾を付けており、シンプルな丸い輪郭にも工夫をプラスして印象的に仕上げました、屋根も瓦ごとに微妙に色を変えており、グラデーションのような風合いが生まれています。

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素朴さが魅力の可愛い平屋

 

4.別の世界へきたような雰囲気を持つおうち

外壁に漆喰でなく大胆に石材を使用することも、特徴的な印象に仕上がってアンティークなお家にはオススメです。存在感のある石柱も加えることで、まるで童話に出てきそうな雰囲気ある外観に仕上がっています。印象的でありながら柔らかい色合いで統一することで、周囲の緑とのよくマッチしてくれます。

石壁には褐色系の石材を使用し、部分によって色の濃さにバラつきを作ることで、立体的でやわらかい外観を作ってくれます。陽の光を浴びて明るさも放ってくれる色合いは、あたたかさを感じさせてくれます。

日が暮れ始める時間帯には、また違った雰囲気を石壁は見せてくれます。やさしい外灯に照らされると空の暗さとコントラストが生まれ、幻想的でノスタルジックな外観が顔を出します。

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別の世界へきたような雰囲気を持つおうち

 

5.ため息がでるほど美しいリビングを持つ家

控えめな外観が、まるでひっそりと郊外に建つフランスの農家の印象に。夕暮れ時には外灯と窓からのやわらかい明かりが、なんとも言えない魅力的な外観を演出してくれます。シンプルだからこそ庭の木々とも馴染みやすくなります。

日中は白い漆喰壁が光を吸収しまた違う印象に。アンティークなドアや庇のウッド感が際立ち、遠くからでもその味わいを感じられます。ドアにはアンティーク調のアイアンのドアノブや装飾などを添えることで、入口からグッとオシャレな雰囲気が漂ってきます。

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ため息がでるほど美しいリビングを持つ家

 

6.色合いが美しい柱や梁が素敵なお家

こちらのお家は、正面側に小さな工夫を散りばめています。ドアのやさしいブルーが印象的で、庇(ひさし)や窓の開き戸のウッド材がアンティークな味わいをプラスしています。基礎部分の周囲には石のタイルをはめることで、古き良き民家のような風合いも演出できます。

木のステップや砂利、テラコッタの石畳など、玄関までのアプローチにも細かいこだわりを盛り込みました。家の外側の部分にも目を向けることで、外出や帰宅時にも思わず楽しくなるような家に仕上がります。ドアの覗き窓につけた装飾や足元の木箱などにも非常に味があり、これぞアンティークの醍醐味という工夫が施されました。

玄関ドアのノブは、鍛冶職人が一点一点手作りしたラフェルムの特注品。こういった部材一つ一つをこだわることで、アンティークな家はより魅力的になっていきます。

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色合いが美しい柱や梁が素敵なお家

 

7.木と漆喰が美しく調和する家

ラフェルムが提案するアンティークな家は、自然との調和も大切な要素です。漆喰の白や木材などは自然素材。そのため芝生や木々などの緑とも違和感なくマッチします。庭も検討している方には、非常にオススメできるデザインです。

エントランス前のテラコッタの階段から続くアプローチには、褐色系の小石を敷き詰めて芝生とのコントラストを楽しめる庭に。お子様がいる家庭などでは、このようにお庭にも工夫を加えると家族全員で楽しめる空間になるでしょう。

平らな駐車スペースには、さりげなくアンティークな木材の車止めを。これだけでオシャレな雰囲気が広がります。駐車スペースの境界線には小石を使用しているのも粋な計らいです。

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木と漆喰が美しく調和する家

 

8.アプローチ階段が美しい外観をつくる家

玄関を高い位置にする場合、そこへのアプローチ階段もアンティークさを活かせるポイントになります。漆喰と石材、アイアンの鉄柵全てが欧風な印象を与えてくれ、来客時などにも喜んでももらえるようなデザインが魅力的です。

表側に小窓を多く配置することで、日が陰る時間帯は室内から漏れ出す明かりによって、あたたかみある美しい外観が表れます。明かりを間接的に活かすことも、アンティークな家では重要。外灯などにはやわらかな色味の明かりをチョイスと良いでしょう。

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アプローチ階段が美しい外観をつくる家

 

9.開放感と落ち着いた雰囲気が調和する家

玄関へ迎え入れるように植えられた緑には、シンプルでシックな色で統一した外観も相性ぴったり。二階のアイアン柵や窓枠、玄関ドアなどをダークな色合いにすることで、外の緑がスッキリと映えます。季節によっては花などを添えても馴染みやすいデザインです。

玄関への階段部分には、不揃いの大きい石材を組み合わせて手作り感を演出。形や色をあえて揃えないことも、アンティークな家づくりを目指す中で使える技法です。

インターホンにもちょっとした工夫を加えるだけで楽しい玄関になります。玄関ドアと同じウッド製の枠と扉を添えてあげると、インターホンも立派な装飾として華を添えます。玄関灯もアンティークなホオズキ型で、周囲と良くマッチしています。

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開放感と落ち着いた雰囲気が調和する家

 

10.三角屋根のまるい塔がかわいいお家

住宅の輪郭の多くは直線的ですが、ここに曲線を加えることで欧風な印象がプラスされます。三角屋根と円柱上の搭がヨーロッパのお城のようで、手作り感のあるアンティークな家にはこういった曲線のあるデザインがとても合います。

搭部分には窓を均一な並びで配置。曲線の中に直線を加えてコントラストを作り、立体的で印象深い外観を演出しています。また窓が多いと日の光も多く取り込めるので、室内が明るく開放的な空間になります。

窓が多いので、夕方以降は室内の明かりが外観を彩ってくれます。やさしく漏れ出す家の明かりは、帰宅時に遠くからでも安心感を感じられ、古き良きフランスの暮らしの原風景を感じさせてくれます。この美しさも漆喰や木といった自然素材を使用しているからこそで、アンティークな家には人を安心させてくれる表情が生まれます。

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三角屋根のまるい塔がかわいいお家

まとめ

アンティークと聞くとどうしても家具や内装を思い浮かべてしまいがちですが、部材という観点で言えば、家の外観にもアンティークにこだわれる部分はたくさん存在します。外からの印象を決める外観にも、ぜひご自身なりのアンティークなこだわりを取り入れてみてはいかがでしょうか。

ラフェルムでは、外観から徹底したアンティークな家づくりをお手伝いしています。イメージ作りなどにお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。