フランスには、花の都と呼ばれる「パリ」やワインで有名な「ボルドー」、フランス最大の港湾都市「マルセイユ」など、華やかで魅力的な都市がたくさんあり、観光地としても人気を博しています。
しかし、フランスの美しさはにぎやかな都市に限ったものではありません。
美しい山の麓や湖沿いの町、畑に囲まれた牧歌的な町など、いわゆる「片田舎」と呼ばれる自然溢れるエリアも、多くの人々を魅了してやまないフランスの魅力のひとつです。
一言で「田舎」といっても地域によってその特色は様々で、それぞれが異なる風景や魅力を持っています。
この記事では、特に美しいとされる6つのフランスの田舎町とその魅力についてたっぷりご紹介します。
1.誰もが恋する「コルマール」
ディズニー映画「美女と野獣」や、ジブリ映画「ハウルの動く城」の街のモデルにもなった「コルマール」。町全体にカラフルな木組みの建物が並び、どこを切り取っても絵になる町並みが広がります。
コルマールには「プティット・ヴニーズ(小さなヴェネツィアという意味)」と呼ばれるエリアがあります。ここは、まさにイタリアのヴェネツィアを彷彿とさせる運河や建物、石畳の道などに囲まれ、賑やかでゆったりとした空気を感じられます。
また、夜になると違った姿を楽しめるのもこのエリアの魅力です。夜には一変して静けさに包まれ、家々から漏れ出た柔らかな光によって、幻想的な町並みへと姿を変えます。
この昼と夜のコントラストは、他ではなかなか味わえないこのエリアならではの魅力です。
2.花が彩る「カイゼルスベルク」
2017年の「フランス人が選ぶ好きな村」で1位に選ばれ、観光客だけでなくフランス人からも愛される、美しい村「カイゼルスベルク」。
中世からルネッサンス時代にかけて建てられた様々なスタイルの木組みの民家が残されています。漆喰の壁にはめ込まれた木枠の組み方が目を見張るほど美しくデザインされており、思わず一軒一軒ゆっくり観賞したくなる町並みをつくり上げています。
そして、この村のもう一つの特徴が「花」です。ほぼすべての家庭にゼラニウムなどの花が飾られており、華やかで温かい空間を演出して絵本のような風景を完成させています。
3.人口200人の絵本のような村「ブブロン村」
フランスのノルマンディー地方にある人口わずか200人の「ブブロン村」。
村の面積も非常に小さく、30分~1時間もあれば村の隅々まで観光することができる、可愛さを感じるメルヘンチックなエリアです。
1970年代に、ブブロン村は過疎化による人口減少が進み、村存続の危機を迎えました。
その対策として、観光客誘致を狙って木造の建物を他の村から移築したことから、現在のような姿が出来上がりました。
その際に四季折々の花々で村中を飾ったため、その風土が現在にも受け継がれ、ブブロン村は今でも一年中花々に囲まれています。
この村には、雑誌「フィガロジャパン」の表紙を飾ったこともある雑貨屋さんがあります。お店の外観も、店先に並んだ商品も、とてもオシャレで可愛いお店です。ブブロン村にはこのような可愛い雑貨屋やカフェも多く、雰囲気に浸りながら買い物や食事も楽しめます。
4.歴史ある石造りの村「ヴィルフランシュ・ド・コンフラン」
「ヴィルフランシュ・ド・コンフラン」は、ピレネー山脈入り口に位置する小さな石造りの村です。
村全体が大きな城壁に囲まれた歴史ある村で、石畳の狭い路地が中世の情緒を感じさせます。建物の間から望める岩山と木々も、村の風合いとマッチしていて、素朴ながらも心地良い空間が視界に広がります。
建物の中にはレストランやお土産屋、ワイナリーなど様々なお店が入っており、散策しながら買い物や食事を楽しめます。それぞれのお店には、一目で何のお店か分かるように絵で表した可愛らしい看板が掲げられているなど、細かい部分にも目を配りたい素敵な村です。
5.美しい港町「バルフルール」
英仏海峡に突き出すコタンタン半島の北東端にある、人口600人にも満たない「バルフルール」。
中世においては、イングランドへ渡るための主たる出発地のひとつでもあり、漁業で賑わっていた港町です。現在ではその重要性は失ってはいるものの、ヨットや漁船が集まり今でも活気に溢れたエリアです。
素朴な民家と陽の光に照らされた海が穏やかな時間の流れを作り出し、思わずいつまでも滞在したくなる魅力ある町並みです。また、17世紀に建てられサン・ニコラ教会は、小さい村の中でひときわ存在感を放つ建築物で、その美しい様式は一見の価値があります。
6.自然美が魅力「ベルカステル」
サント・フォワ修道院とドゥルドゥ川に架かる橋が世界遺産にも登録されている「ベルカステル」。
人の手が加わっていない自然美が魅力的な村です。まさに、ヨーロッパの原風景とも言える昔のままの風景が特徴で、日本ではあまり知られていないスポットです。
村の中を大きくカーブするように流れるアヴェロン川や草木の緑が、石造りの家々と絶妙なコントラストを演出しています。その他の特徴として、「ベル(美しい)」と「カステル(城)」という言葉が村の名前の由来でもあるとおり、丘の上にそびえるお城がひと際存在感を放っています。
並ぶ家々の間を流れる小川など、自然美と調和した町並みを随所で感じることができ、癒されながらのんびりと散策を楽しめます。
まとめ
フランスの片田舎には、他では感じられない、素朴で温かい町並みがあります。
この魅力ある町並みをつくり上げているのが、建築物の素材を活かした風合いや佇まいです。そこに特有の色調や自然を取り入れた景観が合わさることで、穏やかな雰囲気を演出し、ゆったりとした時間の流れを生み出しています。
この記事にあるような片田舎の素朴な雰囲気を味わいたいという方は、気軽にとはいきませんが、ぜひ一度フランスへの旅行を計画してみてはいかがでしょうか。きっと忘れられない体験となることでしょう。
また、「フランスの片田舎のような雰囲気の中で暮らしてみたい」と思う方も、きっといらっしゃるでしょう。穏やかで温かみのある空間での生活は、心の安らぎにも繋がります。
ラフェルムオンラインでは、そのような現地さながらの家づくりを叶え、理想の暮らしの実現をお手伝いします。