住宅ローンの返済期間は何年にするのが最適なのか

住宅ローンを借りる時って、考えるポイントが多くて悩みますよね。ただでさえ、家づくりは間取りや、内装、外構など、決めなければならないことが山ほどあるので、住宅ローンまで気が回らないって人も多いのではないかなと思います。

住宅ローンの時に考えるポイントとしては、例えば、

  • どこの金融機関から借りるか?
  • 変動金利にするか?固定金利にするか?
  • 手数料や諸費用はどうするか?

などです。

返済期間は返済する総金額にも関わり、毎月の返済費用に大きく影響する項目です。このブログでは、返済期間を中心にご説明をしていきます。

住宅ローンは最長の返済期間を選択する

結論からいうと、住宅ローンは最長の返済期間を選択するのが良いです。返済期間についてお話しする前に、住宅ローンの種類を整理したいと思います。

代表的な住宅ローンをわけると、下記の表のようになります。

種別 借入先 説明
民間ローン 銀行、JA、生命保険会社などの金融機関 融資条件が違う様々な商品がある。
フラット35 住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する、全期間固定金利の住宅ローン。
公的ローン 財形住宅融資 財形住宅融資を導入している企業などに勤務していて、それを利用している人が対象。財形貯蓄を1年以上継続且つ、貯蓄残高が50万円以上であることが融資可能条件
自治体融資 自治体が行う住宅用融資。融資条件などは各自治体によって様々

民間ローンの場合、最長期間は「35年」がほとんどです。

住宅支援機構が提供するローンには、「フラット50」と呼ばれる50年間の融資もありますが、一般的に使用されるのは、「フラット35」の方でこれは35年の返済期間です。

公的ローンの場合、企業や自治体によって、条件が違いますし、民間ローンとの併用なども可能な場合もあります。

最長は上記の通り35年ですが、金融機関や融資を受ける人の条件(貯蓄状況や、勤務先など)によって、完済年齢に制限がかかることがあります。

例えば、70歳までの完済が条件となった場合、40歳の人が借りる場合、35年は選べず、最大でも30年になります。

なぜ最長を選択するべきなのか

最長を選ぶのが良い理由は、住宅ローンを生命保険として使えるからです。正確には、住宅ローンを組む際に、保険に加入することが条件となっていることが多いので、それを生命保険として利用できるということです。

???の方もいると思いますので、順を追って説明していきます。

まず、住宅ローンを借りる時に、忘れてはいけないのは団体信用生命保険です。略して通称、団信と呼ばれています。

住宅ローンは高額の資金を借りるため、返済期間は長期になります。万が一、住宅ローン返済者が死亡してしまったり、高度障害などになってしまった場合、返済ができなくなってしまいます。

仮にそうなった場合に、保険会社が住宅ローンの残債を代わりに支払ってくれるのが団信です。住宅ローンを貸し出す銀行としても、返済してもらえない状況になることは避けたいので、団信の加入が融資を受けるための必須条件となっているところは多いです。

融資先の団信加入の条件は、

  • 民間の金融機関では、団信の加入は必須
  • フラット35の場合、加入は任意(正確には団信を外すことができる)

が基本です。

住宅ローンの月々の返済金額は、8~12万円程度になるので、団信を加入しているということは、その分の生命保険に入っていると同等と考えられます。

この団信は住宅ローンを借りている期間に対して付きますので、返済期間を短くすることは、保険期間を短くしてまうことになります。保険期間は長い方が良いので、返済期間は最長にしておくのがおすすめです。

住宅ローン借りた2つの事例

団信の役割について説明しましたが、実際に住宅ローンの借り方によって、家計に対する負担がどのように変わるかを事例を2パターンあげて比較していきます。

借主の条件は、仮にどちらも30歳で住宅ローンを借りた場合とします。ここで重要なのは、住宅ローンの返済金額だけでなく、生命保険を含めて家計全体の支出として考えることです。住宅ローンを借りた場合は、生命保険の見直しおすすめしています。

無理に返済期間を短くしたパターン

最初は、無理に返済期間を短くしたパターンです。早く返済を終わらせた方が、楽だろうと思って返済期間を20年にしたとします。

返済期間中の50歳までは団信があります。その期間は、月々の返済費用分の生命保険は負担を減らしたり、もしくは生命保険は不要となるくらいの保障になるかもしれません。

しかし、50歳で完済することにより、団信も切れてしまいます。一般的には高齢になるほど、保険の重要性は上がってくるので、65歳まで保険が必要とすると、15年間は保険料金を支払わなくてはいけません。しかも、高齢で保険に加入する場合、支払い確率が高くなるため掛け金が高額になるのが一般的です。

これが思わぬ家計の負担につながることになるので注意が必要です。

返済期間を最長にしたパターン

続いて、最長の返済期間である35年にしたパターンです。

完済するのは65歳であるため団信も65歳まで付いています。前の返済期間20年のパターンに比べると、月々の返済金額は減るため、今までの生命保険は不要とまでいかないと思います。ですが、月々の返済金額分の生命保険は節約することができます。

完済した65歳になれば、子どもも自立し、保険の重要性も40代50代の頃に比べると下がっているかもしれません。生涯という長い期間で見た場合家計の負担が安定するのはこちらのパターンです。

まとめ

住宅ローンの返済期間について理解が深まりましたか?

今回の内容をまとめると、

  • 返済途中に万が一があっても完済できる仕組みが団体信用生命保険
  • 住宅ローンを借りた時には、生命保険も見直すことで家計の負担を減らせる
  • 住宅ローンの返済だけで考えるのではなく、家計の支出全体で考える

ぜひ、あなたの家づくりのご参考にしてみてください。