注文住宅で理想のマイホームを手に入れたければ、まず土地探しを絶対に成功させなければなりません。住まいのプランや形などは、土地が決めるのです。
こだわりを実現するためには、それを可能にする土地を見つける必要があります。
土地探しをするにあたり、あなたは誰に相談していますか？不動産屋さんに土地探しを依頼しているのではないでしょうか？
「え？不動産屋さんに土地探しを依頼してはいけないの？じゃあ誰に依頼すればいいの？」
もちろん不動産屋さんも土地を見つけてはくれますが、本当に理想を叶えたければ、実は土地探しは住宅会社に依頼すべきなのです。その理由を説明します。
また、記事の最後には理想の住宅プランごとに最適な土地のポイントも紹介しますので、参考にしてみてください。
良い土地を安く探したいなら不動産屋ではなく住宅会社に依頼するべき3つの理由
注文住宅で理想を叶えたければ、土地探しは不動産屋よりも住宅会社に依頼すべきです。先に結論を述べると、主な理由は以下の3点です。
- 不動産屋と住宅会社では業務の目的が異なるから
- 不動産屋と住宅会社では『良い土地』の考え方が違うから
- 住宅会社に依頼するとさらに3つのメリットがあるから
それぞれ解説します。
理由1：不動産屋と住宅会社では業務の目的が異なる
まず、不動産屋と住宅会社のそれぞれの業務上の目的、つまり「何をして儲けているビジネスモデルなのか」を認識すると良いでしょう。なぜならば、両者ともキャッシュポイントに合った顧客に対してより熱心に取り組んでくれると考えられるからです。
まず、不動産屋のビジネスの目的とは何か。それは主に次の2点です。
- 所有している土地を売却することで利益を得ること。
- 土地情報を紹介して仲介手数料を得ること。
一方で、住宅会社のビジネスの目的とは何か。
- 注文住宅を建てることで利益を得ること。
不動産屋は土地そのものを売却することがゴールであるのに対し、住宅会社はそのあとその土地に住宅を建てるところまでを含めてゴールになります。
つまり、あなたのゴールである「注文住宅を建てたい」という要望に対して、より近い目的意識で土地探しに協力してくれるのは、不動産屋よりも住宅会社であるということになるのです。
もう少し噛み砕いた例で考えてみましょう。
不動産屋は、自分が売りたい土地、つまり『高く売れる土地』や逆に『なかなか売れなくて困っている土地』を熱心に売ろうとしてきます。
一方で住宅会社は、『より理想的な住まいを建てられる土地』を全力で探してくれるはずです。
あなたなら、どちらに土地探しを依頼したいでしょうか。
理由2：不動産屋と住宅会社では『良い土地』の考え方が違う
2つめの理由も、両者のビジネス上の立場の違いから見えてきます。
まず、不動産屋の考える『良い土地』とは、すなわち『売りやすい土地』であるといえます。売りやすいということは、つまり『人気の要素を多く持っている土地』です。
人気の要素とは、たとえば接道の数（より多くの辺が道路に面している）や、接道の方角（南側が道路である等）が挙げられます。これらは、たしかに人気の要素であることは間違いありません。
一般的に、南側に開けているような土地を求めている人多いといえますし、より多様な希望を満たすことができる土地こそ、実際に売りやすいでしょう。
しかし、『あなたの理想の注文住宅』に対して、果たして人気の要素を多く備えた土地が必ずしもマッチするでしょうか？
住宅会社が考える『良い土地』とは、設計士の目線から見て、『理想の住宅プランを実現できる土地』です。つまり、たとえ南側接道の土地であったとしても、思い描いていた間取りが確保できなければそれは『良い土地』ではないのです。
さらに設計士の視点を持つことによって、一般的にデメリットであるとされている土地の要素を、メリットに変えることもできます。
たとえば、「北側道路の土地は実はメリットが多い」ということをご存知でしょうか？これは設計士の目線で初めて分かることであり、不動産屋に相談してもなかなかお勧めされることはありません。
北側道路のように一般的に不人気とされる土地であれば、比較的安く入手できる可能性も考えられます。
理由3：住宅会社に依頼するとさらに3つのメリットがある
さらに、住宅会社に土地探しを依頼することで、不動産屋からは得られない次の3つのメリットを享受することができる場合があります。
- 予算どおりに計画を進めやすい
- 仲介手数料を抑えられるケースもある
- 住宅ローンの融資が受けやすい
予算通りに計画を進めたい
土地探しと建築を別々に進めることになってしまったとしても、あなたの予算はひとつです。一方にわずかな変更が生じるたびに、もう一方を別個に調整する必要が生じることになれば、予算管理は一気に煩雑になります。
住宅会社に土地探しも含めて依頼すれば、すべての計画を一本化して進めることができるようになります。資金計画に沿って進めるには、住宅会社に依頼したほうが明らかに簡潔です。
仲介手数料を抑えられるケースもある
必ず当てはまるわけではありませんが、住宅会社が所有している土地の中から理想の土地が見つかる場合、仲介手数料を支払わずに土地を購入できる場合もあります。
「仲介手数料を得ること」ではなく「住宅を建てること」が目的である住宅会社だからこそ得られるメリットです。
住宅ローンの融資が受けやすい
住宅ローンは土地購入のみで申請する場合、融資を受けにくい場合があります。しかし注文住宅とセットで融資を組めば、住宅ローンは一気におりやすくなります。
プランの要望によってオススメの土地5選
注文住宅の理想のプランは、人によって異なります。要望ごとにオススメの土地のポイントを6つ紹介いたしますので、参考にしてみてください。
ご覧いただければ、必ずしも人気の要素ばかりでないことがお分かりいただけると思います。これは住宅会社の目線だからこそ見えるポイントなのです。
- 素敵な見晴らしが欲しい
- 庭でバーベキューしたい、ペットを庭で遊ばせたい人
- 料亭のような隠れ家に憧れている
- 夜勤が多い
- 朝日で目覚めたい
1.素敵な見晴らしが欲しい
『南側が低い北側道路の土地』がオススメです。
南側が道路になってしまうとそちら側に柵を設ける必要がある他、玄関などを設置することで開放部をつくれる面積が少なくなってしまいます。
2.庭でバーベキューしたい、ペットを庭で遊ばせたい人
『南北に長い北側道路の土地』がオススメです。
庭が人目につかず、またペットが飛び出したりしないよう道路に面していないことが条件になり、同時に日当たりを確保することが求められます。
3.料亭のような隠れ家に憧れている
『旗竿敷地の土地』がオススメです。
一般的に避けられがちな旗型の土地は、実はプライバシーを確保した隠れ家的なマイホームにはぴったりなのです。
4.夜勤が多い
『西側接道の土地』がオススメです。
日中の日当たりが不要な方には、日暮れとともに日当たりが増す西側接道の土地がライフスタイルにマッチします。
5.朝日で目覚めたい
『東側接道の土地』がオススメです。
南側接道は日中の日当たりを確保しやすいかもしれませんが、朝日を求める方には日の出のある東側が接道していることが理想的です。
まとめ
理想の住宅プランの要望によって、『良い土地』の定義は変わります。
プランを基準として「理想の住宅を建てること」を目的に土地探しをしたいのであれば、設計士の目線から土地探しに協力してくれる住宅会社に依頼してみましょう。
住宅会社ならば、土地のデメリットを設計力でメリットに変えることもできます。一般的に不人気とされる要素を持つ土地が、もしかしたらあなたの理想の住まいにとっては最適なポイントであるかもしれません。
不動産屋が「売りにくい」と思っている土地であれば、人気の土地と比べて安く手に入れられる可能性もあるでしょう。
土地探しのパートナーとして、住宅会社をぜひご検討ください。